ヒト排せつ物は宝の山? =金、銀、プラチナ含む―米研究者ら発表

 【ワシントンAFP=時事】ヒトの排せつ物には金などの貴金属が含まれており、集めれば数億ドル(数百億円)相当になる可能性があるとする研究結果が、米デンバーで開催中の米国化学会の会合で発表された。貴金属採掘の必要性が減ることで環境保全にも資すると期待されるが、どのように抽出するかが課題という。
 米地質調査所(USGS)の研究チームは、排せつ物の金の含有量が「最低レベルの鉱床と同水準だった」と説明。処理済みの排せつ物からはプラチナや銀も見つかった。別の専門家グループの最近の研究によれば、米国人100万人の排せつ物は1300万ドル(約15億円)相当の金属を含有している可能性がある。 
 米国では排水処理施設から年間700万トン以上の汚泥が生じている。うち半分は肥料になり、残りは焼却処分されたり、埋め立て地に埋められたりしている。